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すろ〜ふ〜ど
HowTo企画

『背景編』

 

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背景一回目「背景は大事ですよ」
背景二回目「水平線のかなたには」
背景三回目「一点を透視する」
背景四回目「二点で透視する」

背景五回目「三点透視、俯瞰と煽り&アイソメ立体」」




背景一回目「背景は大事ですよ?」

背景はすごく重要なんだけど、裏方っぽいのでなかなかやりましょう、と言う人がいません。
結構なお金を払ってでもと、質の高い背景を求めていらっしゃるサークルの人も多いかと思います。

とりあえず、今回のノウハウは何回かに分けてゲーム背景の基礎的な作成ノウハウをお伝えしようと思います。



けっきょくね、良い背景が欲しければ大金をだすか、自分で描くかなんですよ。

背景は作業時間がかなり長いので外注でやろうとすると結構お金が掛かります。
一枚一万円の外注背景を三十枚使うとすると、コストは三十万円であります。
さて、その背景を自分でやると、どうでしょうか、掛かるのは時間だけでコストは0です。


いわば三十万円の得!! 

(まあ、自分で描いた背景が一枚一万円の価値があるかどうかは別としましょう)


まあ、簡単な背景でも描けるようになれば、コストも安くなるし、待ち時間も減るし。
可能性を探るのは良いことだとおもいます。

どうして背景のスキル習得をお勧めするかと言いますと……

誤解を恐れずに言うと背景作業(並の物)は

別に才能とか要らないからです。

必要なのは執念と気合いと根気と知識ですね。

空気感を感じさせる風景画クラスの背景は無理ですが、雰囲気が出て、気にならない程度の背景なら素人からでもなんとかなります。
絵を描いてる人でも、背景は書き慣れていない事もありますので、スタートラインはそんなに変わらなかったりしますですよ。

背景なんですが、神懸かりした構図以外の物には法則があります。

それは、書き込めば書き込むほど豊饒に見える。ということです。

素人さんが描く手書き背景の良くないところは、面倒なのでシンプルにしてしまう。という所なのですな。

言ってみれば、手数が足りないわけです。

下図作例をみてください。

Ver.01

一点透視図法で書かれたアパートの一室です。(@サカナ・三池の部屋)
アパートという事は解りますが、今一シンプル過ぎて面白く無いですね。
目に遊びが無いというか。
凝った立ち絵をかませると背景が浮いちゃいそうですね。

Ver.02

タンスとちゃぶ台とベットと室内灯を置いて見ました。
これくらいの背景なら気にならなくて良いかもしれませんね。

Ver.03

新聞入れとかポットとかテレビとか本棚とかを足してみました。
生活感が出て、だいぶ若者の部屋っぽくなりましたね。

Ver.04

カーテンを開けて遠景を入れます。
結構良い感じに広がり感が出てきます。
これくらい要素が多いと目が楽しめます。

Ver.05

乗算レイヤーで影をつけてみました。
かなり絵画に近づいた感じがしますね。
Ver.04から05の間になにやら、凄いことをしてる感じがするかも知れませんが、大したことないです。
レイヤーに真っ黒を流しこみ、乗算にして20%ぐらいで重ね、光の部分を消しゴムで消してるだけなのです。

こうやってみると、背景と言う物は、センスじゃなくて、手数で出来てる事がはっきりわかると思います。
Ver.02からVer.03の間に、絵になる臨界線がある気がしますね。

結論:物がごちゃごちゃしてると背景は偉く見える!



差分例:単に乗算のレイヤーを変えただけの物です。

夕方
差分例:乗算レイヤーの部分を茶色にしてみました。 



さて、今回は背景のキモ「要素がある一定以上無いと絵として成立しない」をお伝えいたしました。
次回は基本中の基本、「遠近法と透視図法」についてやろうと思っています。
これもまた、センスも才能もいらない知識系のハウツウです。

文責:サカナ・ノベル

背景一回目「背景は大事ですよ」
背景二回目「水平線のかなたには」
背景三回目「一点を透視する」
背景四回目「二点で透視する」
背景五回目「三点透視、俯瞰と煽り&アイソメ立体」

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